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[墨田区]

2019年06月20日

白雪姫は専業主婦?なら、シンデレラは?



先日、すみだ女性センター主催「すずかけ大学」の
「メディアリテラシー」がテーマの講座に
2週連続参加しました。
講師は武蔵大学名誉教授の国広 陽子先生です。
        
後半の講座ではジェンダーの視点で
「ディズニーアニメが描くプリンセス」を比較して、
参加者同士で話し合ってみようという
興味深いワークがありました。
          
ちなみに、ジェンダーとは
「女性と男性の間にある肉体的差異に基づいて
生み出されるさまざまな社会的な権力関係」だそうです。
セックス(生物的な性)とは意味合いがちがうとのこと。
          
比較するのは1937年に公開された
世界初の長編カラーアニメ「白雪姫」と、
1950年公開の「シンデレラ」。
        
どちらも継母にいじめられる不幸な境遇
という設定は同じですが、
象徴的なシーンを数分切り取って視聴すると、
それぞれのヒロインの印象はまるでちがいました。
          
1930年代のアメリカ社会は
1929年のニューヨーク株価大暴落から始まる大恐慌、
1931年女性の雇用を禁止・制限する法律ができるなど、
「何でもできる主婦像」が強調される時代。
         
それに対して「シンデレラ」が公開されたころは、
1941年にアメリカが第二次世界大戦に参戦し、
男性が兵役に出た後の労働力を
女性が埋める必要性があった時代。
            
つまり、「白雪姫」は白馬の王子様の庇護のもと
専業主婦として生きることが幸せだとし、
「シンデレラ」はどんなに辛い状況でも
自己主張を曲げず希望を持ち続けて
「王子様との結婚」という夢を叶える
自立した女性を描いているように思いました。
       
ジェンダーの視点で忘れてはいけないのは
動物たちとヒロインとの関係で、
「白雪姫」の周りにいた鳥に性別はないけれど、
「シンデレラ」と共に暮らす動物たちは
服を着ることや役割分担で性別を表現しているのだそうです。
          
その後、「ポカホンタス」では
結婚しなくてもいいと言い始めるプリンセスが登場し、
最新のアニメ「シュガー・ラッシュ:オンライン」では
歴代のプリンセスが勢揃いしているそうです。
これは今の時代を象徴する多様性を認める世の中、
つまりダイバーシティを表現しているのかなと思いました。
         
ディズニーアニメも社会背景や
ジェンダーの視点を取り入れて視聴すると、
見え方がまるで変わるということを知りました。
勉強になりました!


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